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2018年 03月 28日
半月ほど前に行った居酒屋に「天までごぼう」という品があり、パリパリしておいしかったので、たぶんこんなふうに作ったんじゃないかと想像して翌日再現を試みたもの。ごぼうをピーラーで薄くスライスして素揚げし、塩を振った。 原品はこれが高さ30〜40cmくらいのピラミッド様になっているので、運ばれてくるとたいていのテーブルでわっと盛り上がる。これはばらばらに素揚げしてから組み立てるのはむずかしいと思うので、たぶんスライスした生のごぼうをピラミッド状に組み立てて、そのままそっと深い揚げ鍋に沈めて揚げてるんじゃないかと思う。いや、わかりませんけど。 * これとは別の日だったが、久しぶりに学生時代の仲間の集まりがあり、とりとめもなく昔の思い出話などをしているうちに、結婚の許しを得るために初めて彼女のお父さんに会いにいったときのことを話した人がいて面白かった。そのとき、国語の教師だったお父さんに「指宿」と書いて何と読むかとテストされたのだそうだ。彼はたまたま「いぶすき」と読むと知っていた。ほかにもいくつか知っていないと読めない難しい地名の読み方を聞かれたが、運のいいことに「偶然」ぜんぶ知っていたのだという。漢字テストにパスして婿さんになったのねぇと皆で笑ったが、お父さんとしては娘をやるべき男の知性レベルとして何か譲れない一線があったんだろう。それがなぜ「指宿」なのかはわからないが。 そうしてめでたく娘婿となった後もいろいろな言葉を教わったそうで、そのなかに「げろくすん」という面白い言葉があった。その場にいた誰も知らなかったが、これは「下六寸」と書いて、上等な人間は静かに戸や障子を閉めるが、下等な人間はばし〜んと乱暴に閉めるので、その戸が六寸(約18cm)も跳ね返って開けっ放しになる、という意味なのだという。初めて聞く言葉で、あんまり面白かったので、家に帰ってネットで調べてみた。 いまさらですがインターネットはすごい。物知りが実にたくさんいて、ありとあらゆる情報を提供していて、そういうものが一瞬で出てくる。それによると、山形県真室川町地方の民謡の歌詞に「上サラサラ、中バッタリ、下六寸、下々の開きっ放し」という一節があり、戸障子の閉め方の作法を諭しているという。サラサラと静かに閉めるのが上等な人間で、開けっ放しにするのは下の下の人間ということらしい。中途半端に六寸開けたままにするのか、跳ね返って六寸開いてしまうのかについては諸説あるようだった。そのお父さんは山形県出身の人ではなかったようだが、これは全国的に流通している言葉なんだろうか? いずれにしても教師が天職!というようなお父さんだったんだろう。
by Kcouscous
| 2018-03-28 23:35
| 食べるもん
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Comments(22)
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daikatoti at 2018-03-29 15:16
えっ、高さが3、40センチもある!?
すごいなそれは。 翌日再現ってのがスピード感ありますね。 そんな大きいのが沈み込むような揚げ鍋があるのか、気になりますねー。 味は付いてなくて塩味なんですね。 西の方ではゴボウに味付けしたのを唐揚げにするのが流行ってますよ。おいしいです。
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Kcouscous at 2018-03-29 22:17
*totiさん
>そんな大きいのが沈み込むような揚げ鍋があるのか 確かに(^^;)。 それともエッフェル塔様のごぼうを横に寝せて揚げているのか? しかしそんな幅広い揚げ鍋があるのか、という問題も出てきますね^^ ポテトチップスのごぼう版という味がしたので塩だけ振ったんですが、味付け(何味?)したものを揚げるというのもおいしそうですね。ごぼうってしみじみうまい。
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daikatoti at 2018-03-30 18:40
続きの話も面白いですね。
初めて聞きましたよ げろくすん。 パシっと閉めて六寸開くというと、襖や障子の作りがよっぽどいいのか、油でも塗って滑りをよくしてるのか、いずれにしてもうちの安普請の障子や襖ではとてもそんなふうにはいかないなという感想です。
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haru_rara at 2018-03-31 05:28
「げろくすん」漢字を聞いても想像できない言葉で、とても面白く拝読しました。ほんとに、インターネットってありがたい^^
「間抜けの三寸」という言い方は子どもの頃から聞かされていました。 こちらは、バシッと閉めたはずみで開いたのではなく、最初からちゃんと閉める気すらない、という相当にダメな人間、というイメージでしたが。 ちなみに一寸が約3センチ、というのをそのときに覚えました。のちのち、織物で鯨尺を使うと知って、おお、「寸」の世界!と思ったものでした。
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mot
at 2018-03-31 19:01
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お茶をやっていた頃、ふすまを開けて入って閉めるのに、2分くらいかかりましたなぁ。ほとんど閉めて、最後に、小さくトンと音をたてる、それが場の始まりの合図になった記憶が。
そうか、三寸が3センチだと、一寸先は闇ってすぐ目の前が闇じゃん・・@@
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nabetsuma at 2018-03-31 21:53
あ、1日間違えて訪問しちゃった。また明日きまーす!
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Kcouscous at 2018-03-31 22:29
*totiさん
「げろくすん」はやっぱり初めてでしたか。パシーンと閉めて六寸跳ね返るというのは、熊さん八つぁんの住んでる長屋の戸みたいだけど、確かにいまの普通の家の障子やふすまではあり得ないかも。 ネットの説明では「開けっ放し」説がほとんどでした。
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Kcouscous at 2018-03-31 22:30
*ハルさん
「間抜けの三寸」は初めて聞きました。いろいろな表現で戸の開け閉めの作法を教えたものなんですね。あ、いま思い出しましたが、うちではぴちっと閉めないと「尻抜け!」と怒られました。 そういえば鯨尺っていう変なものさしが家にもあった! 一尺ってだいたい一フィートなんですが、そういう古い単位がどうして英米で使われている単位と合致するのか不思議。
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Kcouscous at 2018-03-31 22:37
*motoさん
ふすまの開け閉めに2分くらいもかけるというのは上の上の人間ですな。人間を上、中、下、下の下の等級に分けるのもすごいけど。 人間、未来のことは一秒先もわからないんだから、一寸も先なら当然、闇でありましょう。だから何を心配しても無駄^^
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Kcouscous at 2018-03-31 22:39
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mican-lingo at 2018-04-01 08:34
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hibinosara at 2018-04-01 12:54
えーん。今年はお休みなのですね。
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nabetsuma at 2018-04-01 15:42
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Kcouscous at 2018-04-01 21:36
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Kcouscous at 2018-04-01 21:38
*hibinosaraさん
根が真っ正直な人間なものですから、うそをつくのはまことに心苦しく、毎年苦しんでいたのです(爆)
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Kcouscous at 2018-04-01 21:39
*nabetsumaさん
んもう、自分がやんなさい、自分が!
日本広いなぁ。なぁ〜ンにもしりませんねぇ。
私のかすかな記憶、「何とかの3寸、馬鹿の開けっ放し」という言葉を思い出しましたがさだかならず。 天までごぼうほどではないにしても、先日びっくりしたのは有名な安酒屋「さくら水産」で注文した生搾りパインサワーというもの。 パイナップルをまっ二つに切ったものが、レモン搾りならぬパイン搾りの上に載せてどど〜んと出てきました。 立ち上がって全体重をかけないと搾れない、要重労働のお酒。FBに写真を公開したら大受けでした。 ところで、とうとう来週、人生初の「個展」なるものをやらかすことになりまして、目下準備中です。 5、6年のキャリアしかない人間が個展とははなはだおこがましいのですが、人生あとがないという事情もあって、このへんでやらせてもらうことになりました。 なるべくなら、最初で最後にならないよう今後も頑張りたいと思っております。
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とっしゅ
at 2018-04-02 21:25
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↑そんなことを書くつもりじゃなくて、やっとHackintoshが完成しましたよというお知らせをしようと思っていたのでした。
苦節3ヶ月、ようやく使えるようになりました。 どれほどの試行錯誤の泥沼であがいたことか! 自分で買った中古の本体では動かなくて、友人からもらったのを使ってやっと成功。 なので、結果的にタダでMac pro級の高速マシンができたことになります。 持つべきものは友だちでした。
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Kcouscous at 2018-04-03 13:43
*とっしゅさん
居酒屋もメニューが出尽くした感があるから、最近は遊びや目新しさで売ってるんですな〜。 個展おめでとうございます。やってみると、見る人のさまざまな反応や評が得られるから勉強になりますよね。ご盛況をお祈りします。 前にお母上のポートレートを描くビデオを拝見しましたが、面白くてうまくできていて感心しました。
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Kcouscous at 2018-04-03 13:45
Kcousさん、レイバーフェスタの3分ビデオを見ていただいたのですね。ありがとうございます。
一部の方には受けたようで、賞をいただきましたよ。 パソコンは作れても、サイトに潜り込むなどはとてもできません。レベルが違います。 どうせなら日銀あたりに侵入してみたいですね。
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Kcouscous at 2018-04-05 19:33
*とっしゅさん
その場合はボニー&クライド・スタイルで。
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