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2013年 03月 31日
悪い姿勢で長年パソコン業務を続けた結果、頸椎にトラブルが生じて超絶不調になったので、休養してアナログ生活をおくっていた。このまま動けなくなったらこのガラクタは誰が片付けるのかと思うと不安になり、そろりそろりと本棚などを整理して、捨てがたいものとそうでないものを分けたりした。不要な本は、もう少し元気になったら古本屋かリサイクルセンターの持ち寄り図書室にでも持っていこう。 そうやって整理していると、もちろんまだ読んでない本とか、へえ〜こんなのあったんだというようなものがいろいろ出てくる。上の写真はそういう一冊。松岡正剛がプロデュースして東京丸の内・丸善本店4階内に2009年にオープンした「松丸本舗」の書棚を見せたムック本だ。 ここは一度行ったことがあるが、誰かものすごく本好きな人の家に行って書棚を見せてもらっているような感じがあって、とてもおもしろいところだった。本の並べかたが独特で、美術書とか科学書というようなふつうのジャンル分けはされていない。あるテーマがあり、そのテーマのキーブックを中心にして、そこから連想的に関連づけたありとあらゆる種類の本が次々と並べられている。だから哲学書のとなりに漫画や図鑑が並んでいたりした。 松岡正剛はウェブ上で一日一冊の書評を書く「千夜千冊」という試みを達成して、いま1500夜を超えているが、ほかに仕事もあって本当にそんなことができるのか? もっと言うと、このひと本当に読んでるんだろうか?とちょっと疑っていた。しかし、もちろんそういうことができる人もこの世にはいるのだ。この書棚を見ればそれがよくわかる。だって、「遠くからとどく声」なんていう漠然としたテーマのもとに次々に本を選んでいく作業は、内容を読んでいなければできるわけがないからだ。一冊の本を読めばその本がまた別の本を紹介するということは誰でも経験していることだが、松岡正剛はそれをもっと系統的に、もっと多面的にやって、あらゆる知を連結させようとしているのだろう。 営業成績がふるわなかったのか何か理由はわからないが、松丸本舗は3年で閉店した。何も知らずに入ってきて、本がぐちゃぐちゃに並んでいて目当ての本が探せないと出ていく人もいたかもしれないし、他人にあれ読め、次はこれ読めなんて言われたかねえよと思う人もいたかもしれない。何にしろ、ユニークなものが消えるのは残念なことだ。 「カバーをおかけしますか」とレジで聞かれるといつも断るのだが、めずらしくかけてもらったカバーが最初で最後の記念になった。
by Kcouscous
| 2013-03-31 20:06
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